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なあんだ

夜、父が変な音がすると言ってわたしの部屋へ入ってきた。
わたしの部屋は母屋と別棟なので途中渡り廊下がある。そこで「ほら、あの音」と父が言うと、そのとおり金属音が「コーン」「コーン」と間をおいてする。時に大きくときに小さく、遠ざかったり近くに寄ったりするように。金属の棒をコンクリートに当てているような音。しなくなったなと思うとまた「コン」。
夜中に誰か何かしているのかと懐中電灯をもって家の周りを調べる。しかし、裏に回れば反対側から、逆に行くと今いたほうから聞こえる。団地なので一区画回って家の反対側のお宅のほうへも行ってみるがまったく音がしない。家に帰ると「コーン、コン」
こりゃあいよいよ出たかと覚悟を決めた。どうしようもないので、何もないからもう寝ようと寝床へ父を追いやったその時、ひときわ大きく「コーン」。
むむ、ついに家に入ってきたかと父の部屋を調べたら、なんと、
扇風機の風に吹かれた掛け軸がゆれて釣り下がった風鎮が床の間においてある花瓶に当たって「コン」。

音があまりにも良い塩梅で鳴るのには参った。風鎮の石と過花瓶とが風で演出される音はどこで鳴っているか特定がむずかしい。人の耳は当てになりません。しかし今回は父の性格が良く出ていて往生した。今度から事の始めから調べないといけない。こっちはこっちで先日不思議な話を書いたばかりなので、こりゃあついに出たかなと思ってしまった。なさけない。

お後がよろしいようで。

Commented by えびちゃん at 2010-08-29 08:51 x
枯れ尾花ですね。
Commented by てっちゃん at 2010-08-29 09:32 x
そうなんです。
いやあ、ひと夏の思い出です。
by teccyan1 | 2010-08-28 22:39 | Comments(2)

自分のこと、音楽のこと、本のこと。

by teccyan1
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