2013年 03月 31日
ああ、買ってしまった
「空海の風景上・下 新装改版」(司馬遼太郎 中央公論社)
安く買った旧版の上、いつか下があるだろう探していたのだが、なかなか見つからず、古本屋で目にしたのが新装改版。これも出会ったときがお買い時、ということで、買ってしまった。下が読みたくて図書館で読んだのだが、わたしは結構読み落としていることがある。何度も読んだり、あるいは他の本で書かれたりしていて、気づかなかった面を知るということが、多々ある。ヘッセも本は自分で所有して読むべきと言っているし、とかなんとか買ってしまった言いわけをしてみる。
2000円。ちょっと高かった。モノはすばらしいので相応の値段なのだが、わたしは少しくらい古くて汚れていても読むのに嫌悪感がなければ良いので、ちょっと高いなあと思っている。
一応日焼けがあるので、本棚にあったとおもわれるが、本屋でつけてある小さな色つきの丸いシールがついたままだし、しおりも使った様子がない。読まなかったのかな、とか思う。まあこういうのも古本の楽しさのひとつ。ヘッセも言っている。アンダーラインがあったり、メモ書きがあったり、その持ち主の内面が感じられておもしろいと。
わたしはというと、これはきれいなままで古本屋へもっていったらけっこう高く買うかななどと、さもしいことを考えてしまう。まあ持っていくとしたらお金に困り始めたときだろう。
とにかく買った。この本は司馬遼太郎の文章にしては今まで読んだうちでもっとも歯切れが悪い。それでも司馬遼太郎が自身の自信作と言っているらしいので、いろいろと司馬さんのすばらしさや限界、というか書こうとしないことなど、彼のジャーナリスティック、あるいは作家としての良心みたいなものを感じながら、やはり内容もおもしろいし、この本から仏教になにかしら興味もおぼえるので、大事に読ませてもらおう。新装改版は字が大きくなって読みやすい。ああ老眼。
こちらもよろしく。
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by teccyan1
| 2013-03-31 19:21
| 本
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