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軽やかにさわやかにバッハ

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「J.S.バッハ ブランデンブルク協奏曲(全曲)」
サイトウ・キネン・チェンバーズプレイヤーズ
キングレコード KICC-379/80

モダン楽器による、古楽器の奏法によるバッハ。すべての弦楽器はバロック・ボウを使用、ほとんどすべての弦楽器がガット弦使用。奏法についてかなり細かい決め事があるようで、素人にはわからないことがらがいろいろと論議されたらしい。

素人はおそろしいもので、厨房でどれだけ専門的に努力と誠意があっても、ただ「うまい」としか言わない。結局このCDを聴いて、「良い」のひとことで終わってしまう。古楽器全盛、また過去の音楽の奏法についていろいろなことがわかってきた現代で、伝説的な巨匠たちの演奏とはちがう時代に入っているわけで、聴く側にはたいへんスリリングな時代であると思う。録音の古いのと新しいのでは音楽がずいぶん違って聞こえる。

古楽器のさわやかな響き、軽やかなリズム、一方ざらざらした音色、私には雑とも聞こえる音の減衰、それは曲や演奏者によってすばらしいときもあれば、二度と聴きたくないと思うこともあるが、このCDそういうことを感じなくて新しいバッハの演奏を楽しむことが出来る。

第2番がトランペットではなくてホルンに変更されているということがいろいろと話題になるらしいが、あの華やかな響きがきけないのはさみしいけれど、演奏はすばらしい。日ごろ聴いているのはヘルムート・コッホ指揮ベルリン室内管弦楽団のもので、こちらもすばらしいが、サイトウ・キネン・チェンバーズプレイヤーズのほうは、独奏者の細かな表情がよく聞こえるように感じる。指揮者をたてていないということで、演奏家個人のやりとりが親密な感じも受ける。テクニックもすごい、たぶん。

他に管弦楽組曲3、4番、音楽の捧げ物抜粋CDもでている。手に入れる機会があればと楽しみにしている。




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by teccyan1 | 2013-05-15 10:45 | クラシック音楽 | Comments(0)

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