2008年 05月 26日
サティ/グノシェンヌ
「サティ/ジムノペディ、グノシェンヌ、舞踏への小序曲、サラバンド、オジーヴ」(PHILIPSベスト100/PHCP-10576、1996年)ラインベルト・デ・レーウ(p)、1500円。
昔持っていたレコードの曲がCDになって出ていると、つい手が出てしまう。サティは彼の演奏によるレコードで全曲集を持っていた。
さっそく聴いてみると、印象がちがう。デ・レーウの演奏はもっとごつごつとしたサティであった。グノシェンヌなんか大きな石造りの神殿みたいで、ジムノペディは砂漠の中の風のような乾いた、生命感のないさつばつとした印象だった。今回は妙に優しく、潤いを感じるようになっている。
最初は装置が安っぽいとこんな貧弱な音になるのかなと思った。よくみると、1992年、デジタル録音となっている。自分が持っていたものとちがう。インターネットで調べると、旧盤は70年代録音の2枚組ですでに廃盤になっている。
旧盤の荒っぽいような、ピアノが鐘の音のように響き、時の彼方へ消え去るような、そんな演奏が懐かしい。新盤で聴いていても私の中で旧盤の演奏を聴こうとしているのがわかる。
20年の時を経て演奏者の何が変わったか、旧盤が手に入ればぜひ聴き比べてみたい。
by teccyan1
| 2008-05-26 12:07
| クラシック音楽
|
Comments(0)