2006年 02月 22日
文房具
明るいオレンジ色のメモパッド。「RHODIA」とある。老舗の品だそうな。くれた人は文房具好きで、うんちくも語ってくれた。ただのメモじゃん、と言われれば確かにその通り。だが、文房具の魅力はわかる。
私は前に勤めていた会社を辞める時、贈り物に何が良いかときかれ、迷わず万年筆と答えた。高級なものではない。今やほとんど実用性がない中で、喫茶店でノートに文章を書いてみる時に使っている。
中学生の頃には、パーカーの万年筆にあこがれて買ってもらったことがある。あの矢印が何となく自分を知的な人間にしてくれるようだった。社会人になって、ヨーロッパのお土産としてモンブランのボールペンをもらった。あの雪の結晶模様がまた、私が選ばれた人のごとく美しかった。
そういえば、トリノオリンピックで人気の女子カーリング。私はあのようなスポーツをやっている女性は知的でおしゃれで学歴も高く、良いところのお嬢さんにちがいないと思ってしまう。賢そうな目、勝負強そうな顔つき、品のある落ち着き、これで耳元の飾りがでもキラリと光ったら、なんてチャーミングな人なんだと、テレビのこちら側でかってに屈服してしまう。
パーカーもモンブランも今はない。あのようなものは、実用性から本当に身に馴染むものしか側に残らない。実用性と言うと失礼だが、カーリングの女性も、あこがれだけでは私には馴染まないかもしれない。
オレンジ色のメモパッド、せめて気分だけでも知的でおしゃれに使わせてもらおう。
by teccyan1
| 2006-02-22 22:34
|
Comments(0)