カテゴリ:不思議な話( 2 )

猫の声

いつか書いたかもしれないが、夏なので。

結婚式場で働いていたときのこと。式がひと通り終わると、社員は事務所に集まってくる。今日の報告書を書き、明日の式の予定を確認し、パートの社員は今日の給料をもらいにくる。

パートの女性がどやどやと入ってきたとき、私は机について書類を書いていた、すると「にゃあ」と猫の鳴き声がした。あれ、みんなにまぎれて猫が入ってきたかなと思う。となりの先輩が「おい、おい、だれかあ、猫を連れてきたのは」と言う。みんなが振り向いて言う。

「誰も猫なんか連れて来やせんよ」
「今、そこで聞こえたよ、なあ」

先輩がわたしのほうを向いたので、わたしも「聞こえましたよ」と応える。どうやら聞こえたのは二人だけらしい。

遅れてきたパートさんたちが数名入ってきた。事務所に来るには廊下がひとつ、猫が今出て行ったなら彼らが見ているはずと、先輩が聞いたが、誰も見ていない。中途半端に話が断ち切れた。

電話が鳴る、誰かが話している。そのとき同期のA社員が事務所に入ってきた。電話に出た社員が彼に声をかける。

「A君、お母さんから電話でね、飼ってた猫が今死んだって。かわいがっていたから伝えてくれって」

わたしととなりの先輩は思わず目を合わせた。霊感のない私のたったひとつの怪奇体験。

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by teccyan1 | 2010-08-09 11:08 | 不思議な話 | Comments(4)

恐い夢

夜、紙袋を手に下げて出かけようとしたが、その前に愛犬の様子をみていこうと犬小屋へいく。

犬は私が来たのに気がついて、顔だけ出している犬小屋の中から寝そべったままでうれしそうにしている。手を差しのべてさすろうとしたら、起き出してきた。しまった、起こしちゃったなと思うと、犬は私の左上の方の真っ暗やみに目をやる。

なんだか恐くなってきて、その方へ手をやって何かから守ろうとしたが、恐怖心がみるみる膨らんだ。すると、わたしの耳もとで、本当に耳に息がかかったのではないかと思うくらい生々しく、わけのわからない叫びともささやきとも区別のつかない声がした。

目が覚めると、寒気がした。夕べはそんなに寒くなかったはずだが、体が冷えているように寒かった。

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by teccyan1 | 2008-03-11 00:46 | 不思議な話 | Comments(0)

自分のこと、音楽のこと、本のこと。
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